凶悪都市ナイロビに到着
2月3日 ケニア・マルサビット〜ナイロビ
朝7時に起床。
前日、エチオピアのモヤレからケニアのマルサビットという街まで移動して来た。
本来であれば、ナイロビまで行きたかったのだが、
国境で時間を使いすぎたため、ナイロビ行きのバスを逃してしまい、
仕方なくマルサビットという街で1泊した。
夜は停電していたので、街の様子は分からなかったが
朝起きてみると、風が心地よい自然溢れる街だった。
散歩がてら、ナイロビ行きのバスチケットを探しに行く。
宿からすぐのところの路上にミニバンが何台か停車していて、
値段を聞くと、ナイロビまで1500シリング(1,575円)
荷物代も取られないらしいので、ささっと決める。
時刻表はなく、満員になると出発するタイプのバン。
まだ乗っている人は誰もいないので、おそらく1時間以上後に出発になるだろう。。
それまで、宿で荷物をまとめたり、売店で水を買ったり散歩したりして時間を潰す。
街は、人が本当に少なく、なんとなく治安も良さそうだ。
街の南側には、マルサビット国立公園が広がっている。
ケニアの高校生も、日本と同じような制服があるようだ。
ちなみに、ケニアは環境汚染に対処するため、ビニール袋を廃止しているため
小さな売店で何か買っても、こう行った袋に入れてくれる。
世界で最も厳しいポリ袋禁止令らしく、製造・販売・輸入はもちろん、使用した場合も
最大で4年の禁固刑か400万円の罰金らしい。
この情報を事前に聞いたので、エチオピアからケニアに入国する際、
持っていたビニール袋は全て捨ててきた。
なぜか巨人・村田のユニフォームを来ている人がいたりする。
チケットを買った1時間後に車に乗ったが、予想以上に人の集まりが悪く
2時間後の10時40分に満員になり、出発。
車内のおやつとしてビスケットを買ったが、あまり美味しくない。。
車窓からは、エチオピアと同様に
大自然が広がっている。
ラクダや、牛、ダチョウなどもいた。
ケニアは、東アフリカの中では発展した国ではあると思うが、
小さな街も、マーケットを中心に大きな賑わいを見せていた。
出発から3時間30分後の14時10分、イシオロという街に到着。
ここで昼休憩かな?と思いきや、そのまま行くらしい。
ここまでトイレ休憩などが1回もないが、これもアフリカ流か。
まぁ、ナイロビに到着するのが夜だと困るので
飛ばしてもらう分には非常にありがたい。
そのままバンは南下し、16時にナンユキという街に到着。
ここで車両を乗り換えるように言われる。
これは、やや複雑な運行形態によるものが影響している。
マルサビットから乗って来た今の車は、道で手をあげた人を乗せながら運行して行くタイプ。
途中、人が降りたり乗ったりを繰り返していたが、ナンユキに到着するころには
乗客は自分たちだけになっていた。
そこで、運転手はナンユキからナイロビまで行くのを急遽取りやめ、
乗客(自分たち)からもらったお金(1500シリング)のうちの妥当な金額を、違う業者(ナンユキからナイロビ間をメインで走っている業者)に渡し、乗客を移動させる。
そうすることで、2人だけ乗せて、ナイロビまで行くという非効率を無くし、
今走って来た道をナンユキからマルサビット方面行きのバンに変更させることで、再度効率的な営業ができるのだ。
文字だけ書くとわかりにくいが、
例えば、大阪から東京にバスで行くとして、
そのバスが定員50人のうち、20人しか乗っていなかったとしたら、
静岡のサービスエリアあたりで、静岡→東京間を走行中のバスで20人分の空席があるバスに全員移動させ、大阪から走って来たバスの運転手が、静岡→東京間で妥当と思われる金額を次の運転手に渡す感じ。
そうすれば、大阪からの運転手は、静岡→大阪間の
営業をする機会を新たに創出できるという仕組み。
またまた余計にわかりにくくなったかもしれないが、
とにかく、乗って来たバンから違う車両にチェンジになる。
本業はバスターミナルで靴磨き、
副業で、こういった乗り換えの斡旋をしているピーターとおしゃべりしながら待つ。
ピーターはかなりのおじさんだが、ケニアはイギリスの植民地だった歴史もあり、
今でもイギリス連邦の一員だけあって、英語がペラペラ。
ピーターによると、ここナンユキからほど近い場所に
ケニア山(標高5,199m、ケニアの国名の由来になった山)というのがあるらしい。
後日調べると、赤道直下にも関わらず、山頂部には氷河を戴いているらしい。
そんな話をしていると、乗り換えのバンがやって来た。
あっという間に満員になり、ナイロビに向けて出発。
ナンユキを出発して、すぐに赤道があり、道沿いに小さなモニュメントがあったりして
少し興奮。
バンは飛ばしていたので、一瞬で南半球突入。
これも人生で滅多にない貴重な経験だ。
1日かけて移動して来たので、とても疲れた。
ナンユキからは、アフリカンな体型のお母さんが横に来たため、かなり窮屈な体制になったが、なんとか我慢。
そして毎度のことだが、車内は陽気なアフリカンミュージック(運転手セレクト)が流れていて、好みが合わないとこれまたしんどい。
そして、何より一番恐れていた凶悪都市ナイロビに到着したのは、20時45分。
真っ暗。
乗客に、「荷物は絶対に目を離すな。早歩きしろ。スマホは絶対に出すな!!!」
とめちゃくちゃ注意され、バンを降りる。
幸い、チェックイン予定の日本人御用達宿、ニューケニアロッジまでは200mほどだったので、急いで移動する。
鉄格子で囲まれた入口から、大きな声をあげるとオーナーが迎え入れてくれた。
街中、入口は鉄格子で守られていて、物騒な雰囲気をより一層引き立たせている。
ここは日本人宿というわけではないが、日本人がよく利用する宿。
宿泊客の8割は日本人。
久しぶりのホットシャワーを浴びて、久しぶりのwifiで心置き無く
スマホを触る。
何気ない日常がこんなに幸せだとは。
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