南部エチオピアのハイライト、ムルシ族の村へ
約4ヶ月ぶりにはなりますが、ブログをしれっと更新致します。。
アフリカ縦断を終え、大学を卒業し社会人として毎日働いています。
が、やはりこの頃を記しておかないと、将来忘れてしまうと思い
急遽、ブログを再開することにしました。
今後は、ますます内容が簡素&不定期更新になりますが、お付き合いください!
2月1日 エチオピア・ジンカ
アフリカ縦断2カ国目のエチオピアを未だに抜け出せずにいた。
アラブ色の強いエジプトとは違い、ここは想像通りのアフリカ。
一筋縄では行かない毎日に疲労も溜まっていた。
この日は、南部エチオピアのハイライトになるであろう、ムルシ族という
少数民族を見に行く。
前回のブログにも書いたが、ムルシ族の村に行くには、
国立公園の入場料や村からのガイド代、護衛のためのレンジャー代など
かなりのお金がかかる。
アフリカ縦断のスケジュール的にゆっくりはできないので、
前日にジンカという町に着いたばかりだが、
早速、ムルシ族の村に行くことにする。
上の地図が南部エチオピアの地図。
右上のアルバミンチという街から、右下のコンソ、左から3番目のカイアファールを
経由して、左から2番目のジンカという町に来た。
今日は一番左、ムルシ族の村に行く。
朝7時10分起床。
前日に街で声をかけてきたガイドが朝7時30分に来ることになっていた。
どうせ時間通りには来ないだろうなぁと思っていたら、しっかり7時30分に
お迎えにきてくれた。
このバイクの後ろに乗り、未舗装の荒れた大地を2時間走った先に
ムルシ族が生活している村があるらしい。
まず、ムルシ族の村に行く前にジンカの町のATMへ連れてってもらう。
というのも、彼に払うガイド料が今財布にないのだ。
昨晩、財布にお金があまりないことに気がつき、
ATMに行ったが、カードの相性が悪いのか、
持っているクレジットカード3枚ともお金は引き出せなかった。
日が変わった今朝であれば、お金を引き出せるのでは…?と思い、
ATMに連れて行ってもらったが、結局引き出せなかった。
仕方がないので、あらかじめ5万円分ほど持っている
米ドルのうち30ドルをエチオピアの通貨ブルと替える。
銀行で替えたのだが意外にレートはよく、
30ドルが846ブルになった。
ガイドには、前金をせがまれるが、
向こうはバイクに乗っているため、お金を受け取ってすぐに逃げることもありうる。
なんとか(意外に説得に時間がかかったが)、こっちに帰ってきてから払うこと
で合意した。
お金もできたので、早速ムルシ族の村へ出発。
ジンカを抜けると、砂埃が舞う未舗装路へ。
思った以上に、スピードを出して走るので、
振り落とされないにしがみつく。
よりによって風が強く、
目を開けると、めちゃめちゃ砂が入って来るコンディション。
道に大きな石があると、タイヤが跳ねたりして、なかなかデンジャラス。
動画で見ると、そんなに危険度が伝わらないが、
実際に乗るとかなり危ない…
スピードメーターを見ると、70キロを出してたりする。
こんな感じの道をひたすら進み、峠を超えたら
マゴ国立公園に入る。
途中の村には、何族かわからない民族がいて、
手を振ると、必ず振り返してくれる。
ムルシ族の村の奥に、工場があるらしく、
頻繁に大型トレーラーとすれ違う。
その度に大砂嵐を受け、顔中砂だらけ。
ただ、ガイドがめちゃめちゃ飛ばしてくれたおかげで、
2時間と聞いていたが、1時間30分でムルシ族の村に到着。
早速入村料を払い、入村。
ここらへんで気がつかれる方も多いだろうが、
ムルシ族は、特にお金にうるさいのだ。
撮影させていただくには、写真撮影料として
日本円で数十円がかかる。
ムルシ族にとってはこれが貴重な収入源で、
自ら写真をとって来るように寄って来る。
そして、金払いが少しでも悪いと襲われたりするらしい。
マゴ国立公園という荒野の土地で、狩猟をしながら
生計を立てているムルシ族は荒々しく、好戦的である。
今回、早起きして午前中のうちに来たのも、
夜になると、酒を飲んで暴れていることがあるためだ。
観光客は絶対に午前中に行かないと、
理由もなく襲われたりする。
ただ、ムルシ族の生活は、
現代の日本という国で暮らして来た自分にとっては
見るのも全てが、新鮮だ。
料理をしているところ。
ムルシ族が有名なのは、
下の写真だろう。
女性は、唇を切ってそこに大きなお皿を入れているのだ。
これは昔、奴隷貿易が盛んだったころ美しい女性は皆連行されていたため、
自ら唇を切り、皿をはめ、醜い姿となることで
奴隷になることから逃れようとしていたのが、未だに風習として根付いているらしい。
21世紀の現代で、同じ地球に暮らすものとして、このような文化には驚きを隠せなかった。
ただ、現在では、これは我々のような観光客に向けたある種のビジネスであり、
皿をはめることでお金が入るという仕組みが出来上がっている今、
風習をいう側面がどれだけあるかは不明である。
と同時に、自分のように「見にくる・金を落とす人」は
文化の健全な発展を阻害していると感じる。
唇に入れている皿を作っている人。
観光客向けで、10米ドル。
上の写真はよく見ていただくとわかるが、
耳を切って、輪っかのようになっている。
唇だけではなく、耳も切るようだ。
耳には、何かの動物の牙で作った飾りがある。
狩猟民族としての一面を垣間見る。
滞在時間こそ短いものの、
猛烈な写真を撮ってくれ!!攻撃を受ける。
常に10人以上に囲まれ、次は俺!私!!とアピールしてくる。。
お金も、赤ちゃんが写っていたら2倍の料金。
集団で10人撮ると、10倍の料金だ。
後ろに写っている、とても入口が小さい家に
8人から10人ほどが一緒に暮らしているようだ。
この時間は女性と子供が多く、
男性は少ない。
狩猟にでも出かけているのだろうか。
右は、今回のガイドのタイガ。
こう見えて、高校生らしい。
後ほど聞くと、あれだけ急いで村に来た理由は、
午後から学校のテストがあるため、昼までにはジンカの街に帰りたかったかららしい。
街に暮らす高校生の彼は、ムルシ族のことをどう思うのだろうか。
写真を撮らせてもらったり、生活風景を見せてもらったり。
写真撮ってくれ攻撃がすごいので、40分ほどで村を出た。
来た道を戻り、爆走のおかげで行きと同じく1時間30分でジンカに到着。
ぼんやりとした記憶だが、ジンカからムルシ族の村までは40キロほどだったと思う。
ジンカの街並み。
ガイドのタイガに50ドルを渡す。
ガイド代、国立公園入場料、入村料、写真撮影料、途中で取られた謎の通行料を含め、
1万円ぐらい。
想像以上に暑く、往復3時間のバイクがしんどかったので、キンキンのビールを飲む。
バッグがかなり汚くなってしまった。。
このまま、シャワーを浴びて寝たかったが、
アフリカ縦断の日程が押し気味なので、
コンソという町まで戻り、そこで一泊することにする。
ジンカの町のバスターミナルへ行き、コンソ行きの乗り合いバスを
聞き込む。
ここでも、またチップをせびろうとする人がいて、
一悶着ありながらも、なんとか乗車完了。
今回はあまり待たずに出発してくれて嬉しいが、相変わらず定員オーバー。
13時発。
一見秩序が取れているようにも見えるが
下を見ると、、、
子供が座席の下に潜り込んでいたりして、なかなかカオスになっている。
行きと同じく、ジンカからコンソまでの道のりは景色が綺麗。
バスの車窓からは、大小さまざまな村の生活模様が見える。
川で洗濯している人なんかもいたりする。
バスは17時にコンソに到着。
これが乗っていたバス。
荷物は、上にくくりつけているので、
毎回落ちてないかヒヤヒヤする。
目星をつけていた宿に行くと、空室はあるみたい。
やっと、ゆっくりできる。。
汗だくな体をシャワーでさっぱりさせ、ビールを飲む。
明日は、コンソを朝4時にでるバスに乗り、
いよいよエチオピアを後にする。
次はケニアだ。
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